診療案内
大腸ポリープ
ポリープの多くは良性として生まれてきますが、 中には最初から悪性のものや後から癌に進行するものもあります。
それにはポリープの形と大きさが深くかかわってきます。
大腸ポリープを疑う症状
- 血液のまじった便
- 粘液のようなものが付着した便
- 腸閉塞
- 家族性大腸腺腫症
- リンチ症候群
便潜血検査
2日間の便を調べて1日でも陽性と判定されれば、一般に内視鏡による精密検査を行います。
便潜血検査により、進行がんの90%以上、早期がんの約50%、腺腫などのポリープの約30%を見つけることができ、その結果、大腸がんの死亡率を約60%、大腸がんになるリスクを46~80%下げることが報告されています。
また、便潜血陽性以外にも、家族歴、既往歴で大腸ポリープが疑われる場合、あるいはもともと血便や便が細い、腹痛などの症状のある患者さんに対しては内視鏡による精密検査を行います。
内視鏡検査
④、特に⑤は癌化する可能性が高く、最初から癌であることも少なくありません。
①、②、③は癌化の可能性は比較的少ないですが、6mm以上に大きくなってくると少しずつ癌化の可能性がでてきます。また④、⑤にくらべ圧倒的に数が多いため大腸癌の多くはこのポリープの癌化したものと考えられます。
米国の研究で、腫瘍性のポリープを内視鏡的に摘除することで、大腸癌の罹患率が76-90%、死亡率が53%抑制できるとの報告があったことから、見つかったポリープは切除するという考えが普及してきています。
当院では発見されたポリープは、②亜有茎性から④扁平で、4mm以上9mm以下、良性と判断されたポリープをコールドポリペクトミー(高周波電流を使用しない方法)で切除、①有茎性や10mm以上のポリープは高周波電流を使用する従来の方法で切除しています。
内視鏡の先端から出したワイヤーでポリープの根元を縛り、そのまま切除するcold polypectomyという方法です。
鎮痛剤、鎮静剤を使用することもなく、術後30-60分ほどの安静が必要ですが日帰りで可能です。