診療案内
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に呼吸が浅くなったり止まる病気です。
頭文字をとって、「SAS(サス)」とも言われます。
寝ている間の無呼吸は自分ではなかなか気付くことができないために、検査・治療を受けていない多くの潜在患者がいると推察されています。
この病気が深刻なのは、寝ている間に生じる無呼吸により、気付かないうちに日常生活に様々なリスクが生じる可能性があることです。
睡眠時無呼吸症候群を疑う症状
- いびき
- 睡眠中の無呼吸
- 寝返りや体動の激しさ
- 排尿のため何度も起きる
- 起床時のつかれ
- 起床時の頭痛
- 日中の眠気
- 集中力の低下
SAS
SAS では高血圧、心臓病、脳卒中に2~5倍なりやすく、糖尿病の合併が多いことが分かっていますし、運転中の眠気の割合は、非 SAS患者と比較して4倍、居眠り運転では5倍という調査結果も示されています。
当院でも疑いのある患者様にお声かけし検査を受けていただくと、程度の差こそあれ、ほぼ皆さん無呼吸症候群と診断されます。
現在、自宅で取扱い可能な検査機器を使って、普段と同じように寝ている間にできる簡易検査を行っており、手の指や鼻の下にセンサーをつけ、いびきや呼吸の状態から睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性を調べることができます。
SAS の重症度は、AHI (Apnea Hypopnea Index)=無呼吸低呼吸指数で表し、一晩の睡眠を通して、1時間あたりの無呼吸や、低呼吸(呼吸が浅くなる状態)の頻度を測定し診断していきます。
簡易検査で、AHIが40回以上であれば、直ちに治療の対象になり、40回未満であれば精密検査を行います。
精密検査も、現在は自宅で行えるようになっています。精密検査でAHIが20回以上であれば治療の適応となります。
簡易検査
御家族からいびきや睡眠中の呼吸停止を指摘された、起床時に頭痛がある、すっきり感がない、昼間眠気がくるなどの症状がある場合はSASの可能性が高いですので、まずは簡易検査をお勧めいたします。
CPAP(持続陽圧呼吸療法)装置による治療
CPAP(持続陽圧呼吸療法)は、CPAP 装置からホース、マスクを介して空気を気道に送り、持続的に圧力をかけて気道が塞がらないようにします。この治療を行うことで睡眠中の無呼吸やいびきが減少し、SASによる症状の改善が期待されます。CPAP は治療効果の高い治療法であり、健康保険の適応になります。